ドリアン交易量中国最大、広州江南果物卸売市場

僕が去年からタイの中国人の親友と一緒に会社を作って、ドリアンの商売を少しづつながら初めましたが、今のお客さんは日本在住の中国人です。日本でドリアンを買いたいというお客さんを新規で見つけるというのは今の日本人のドリアン認知度からして非常に難しいことです。だからこうやって宣伝していこうとしているのですが、ほぼ30年上海にいてアパレルの商売をしている自分には営業活動も簡単ではありません。

しかし、上海の中国人はタイやドリアンに興味がある人がいて、1月に戻った時友達を通じて知り合った食品関係の仕事をしている新疆ウイグル族の男は非常に積極的で、すぐに僕と一緒にタイに行って僕の友人とドリアンの商談をしていました。うまくいって中国へ輸出できればお互いにいいことです。

今回再度上海に戻り、今度は我々と元々アパレル付属品の商売をしていた男が興味を示して、戻った次の日久しぶりに食事をしました。彼はアクセサリーなどの商売で、上海豫園の小さな店の社員から大成功をしたやり手の商売人で、僕と話した後すぐに中国のドリアンの商売、卸売やネットでの販売網など、自分の関係を辿って中国国内のドリアン市場の調査をするからしばらく時間をくれとのこと。さすがにやることが早い!

この男がやると言ったら行動が早いので逆に僕が不安になり、僕もタイの友人のところに行ってこの男の要望に応えれるか、タイの現状を確認に行こうかと思いましたが、考え方を変えて先に中国のドリアン市場がどういうものかを自分も理解しておこうと思い、前回タイで知り合った広州でドリアンの卸売販売をしている男(Gさん)に連絡を取ってみました。広州ドリアン市場の見学、勉強させてくれないか!と素直に頼んだら、構わないのでいつでも来てくれたらいい、と言われたので高い茅台(マオタイ)白酒を2本土産に広州へすぐに行きました。こういうところは中国人は気楽に頼めるというか、、そんなに気にすることはありませんね。。。飲んでるときに知り合っただけの人に対して厚かましい!!のは確かですが。。。

三元里

朝一番で広州に入って、市場は朝だけなのでその日は昼食を取りながらいろいろな話を聞きました。彼は僕のタイの親友からドリアンを仕入れているお客でもあって、僕は日本で営業していてGさんとは何も利害関係はないし、上海を拠点としている我々と友達になっても彼には何の損もない、、という感じでしょうか。その時ちょうど、タイでドリアンの加工場を経営して中国向けに輸出している彼のドリアンの供給先の女性も紹介してくれて、その人からもいろんなドリアンの話、タイの農園の話などを聞けて、タイに行くよりも勉強になったかもしれません。

この女性45歳くらいか?深圳の人で、タイの収穫はまだこれからなので、実家へ戻ったついでに息子も連れて広州の市場の見学と、お客であるGさんとの商談に来たと言っていました。

こういう偶然で商売ができたり、友達となって付き合いが始まった中国人はかなりいます。家族は故郷の深圳で生活していて、息子は深圳の国際学校の高校2年と言っていました。単身でタイに行き、ドリアン加工場を経営しているということです。こういう勇ましい女性は中国で何人も見てきていますね。我らアパレル関係の仕事の方が女性の活躍はもっと多いでしょうか。Gさんが用事で先に出ていったあともレストランで2時間以上付き合ってもらいました。

次の日の朝5時半くらいにGさん達がドリアンの卸売をしている広州江南輸入果物卸売市場A区へやってきました。

コンテナとコンテナの間で取引がされています
巨大サイズです
Doleの箱 フィリピン産です

彼の話では規模的には北京よりも小さいですが、交易額では中国最大ということです。ネットで調べたら、基準がちょっとわかりませんが中国の全果物の交易額の50〜60%と書いてある記事がありました。

時間にはすでに取引が始まっていますが、まだ時期的に季節ではないこと、清明節直前で交易量としては少ないということです。今回上海に戻って何種類かのドリアンを買って食べたり、調べたりしましたが、まだまだ別の品種もいっぱいありますね。

1ブランド3コンテナを卸売
右の箱はドリアン 左はジャックフルーツ パラミツ

写真のようにドリアンを積んだコンテナやトラックが後ろの扉を向かい合わせにして並び、その間で卸売がされています。めちゃくちゃにも見えますが、ブランドが同じものは一緒に並んでいて、3日間はトラックはその場所にいて販売をしていいらしいですが、基本的にはその日に売りさばくということです。ドリアンの季節になるとこの列がもう一本後ろにできるということ。

買いにくる客はそれぞれ仕入れ先はほぼ決まっていて、元々の注文分がくればそれを運んでいってしまいます。ここに入荷する前に全て売れているという状態も多いです。仕入れ先を特定していないスーパー、小売、ネットの販売などのお客が買いに来ていると状態ということですね。東京太田の果物、野菜、海鮮の市場と同じです。

検品をする人はこの道具で少し開いて中の実をチェックします

買い手は検品をする人がいて、ペンチの形をした道具を刺してドリアンを少し開いて中をチェックしていますね。安い物ではないのでかなり厳しく見ています。格好は別として売る方も買う方もプロですね。

昨日のタイのドリアン加工場の女性も言っていましたが、一度悪いものをお客に出してしまうと、信用もなくなり次のオーダーがなくなります。農園で収穫するとき、加工場で出荷するときの検査も、輸出するときのタイ政府機関のチェックも厳しくて、雇っているドリアンを見分ける工場の責任者の経験と能力が最も重要だということです。

そして空輸なら1日で着きますが、陸上でタイから広州まで運ぶなら1週間の時間がかかり、そういう時間も計算して出荷しないといけません。ドリアンは開けてみないとわからないとは言いますが、経験ある人はドリアンを叩いて音で状態を聞き分けたり、トゲの感触とか外側の皮の状態でちょうどいい時期だとか、熟れているとか、虫に食われているとかを判断できるのは当たり前のことであって言い訳にはなりません。玄人どうしで一定の不良は許容されていますが、その微妙なバランスもお互いの信用でなりたっているので難しいところです。

僕が広州に行った時のものではないですが、この広州江南果物市場の卸売の値段表を見てみましょう。

卸売値段表
10キロの箱

これについて翻訳して内容を説明すると、僕もまだ勉強中というのもあって莫大な時間がかかってしまうのでとりあえず一部分を解説します。

Aというのは基準として5房以上の果肉が入っているA級ドリアンということで、一番上のピンクで線を引いた赤字の”金枕(タイのモントーン)” が、A3は3個入りで16斤(8KG)ということは1つが大体平均2.7KGくらいということ。普通の売りやすい大きさですね。それが1箱で720〜740元ということです。

その下の赤字は、越南干尧(ベトナムのガンヤオ)が同じ数で重さもほぼ一緒で520〜530元とあるので、タイのモントーンの方が値段が高いということがわかります。

真ん中のピンクの線を引いているのも同じく”金枕”ですが、5〜6個で33斤(16〜17KGくらい)が1箱で、パッキングが大箱ということがわかります。重いので当然値段も高いです。

下のピンクの線の”液氮D101″はマレーシアの稀少品種のドリアンですが、品種番号の前の「液氮」という難しい漢字は液体窒素、つまり凍らせているものですね。これは20斤(10KG)1箱となっています。 この10キロ箱というのが今最も中国でも多く使われているパッキングで、贈り物として個人でも購入できる値段でありサイズでもあります。我々が日本に輸入しているのもこの箱です。

例えばこの10キロの箱だと、40フィーターのコンテナで約1700ケース積むことができるので、1箱800元としたら1コンテナで136万元(今の円安で日本円に換算すると3000万円近く)ということです。輸入の値段は当然の価格の7割くらいとしても、とんでもない金額だし我々の日本向けは200〜250ケースを1回で輸入して売っている程度なのでスケールが全く違います。

2024年4月28日のまだドリアンのピークでもない時期でこの広州江南市場だけで1日150台の新しいコンテナが入荷しているということです。この中国のドリアン商売に参入するには、まずは資金力が必要でありタイの農場のドリアンの確保ができること、そして加工場の品質管理体制が完全で、販売網もしっかり繋がっていなければ無理だ!と今回世話になった広州市場のGさんも言っていました。我々が30年やってきたアパレルにしても何にしても中国で商売をするというのは市場は大きいですが、競争も日本よりも数倍激しく、ハイリスクハイリターンということですね。

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