前回書きましたが、9月最後の週に国の政策である、『節電』休業の通知が我々の生産している蘇州の工場の地区までついにきました。9月末は国慶節前で毎年セーターの出荷で忙しい時で、特に土壇場の最後の週にこれがきたのには困りましたが、我々の地区は一つの敷地に多数の工場があるような新しい工業地帯でもなく、リンキングとかのそれほど電力を使わない小さな下請けは一般の居住区の中に散らばっていることも多く、アイロン、自動編み機などの電力を使うものは通知のきていない場所に持って行って、最終仕上げや検品、検針などの電力をあまり使わないものを、彼ら安徽省の人たちが協力してほぼ乗り切ることができました。
この工場の社長ほか、ほとんど安徽省出身だろう下請けの人達、普段は何も考えていないように見える時もあるし、汚い格好もしているし、大丈夫か?って思うことも多いのですが、こういう時は鉄の結束がありますね。毎日口喧嘩して、文句ばかり言い合っているのですが、こう言う人たちがいるからここまでできます。杓子定規にもうできませんとか、まにわないとか、できない理由を先にいうような人だと、我々のようなオーダーは頼めません。一部のものは間に合わず、お客さんに相談するしかありませんでしたが、国慶節の10月1、2日も最終整理をして出すべきものはほぼ出荷することができました。
サンプルもだいたい全部送ることできました。
が! これも前に触れていますが、元はコロナの感染が原因ですが、航空貨物が逼迫して、EMSやOCS、DHLなどの国際宅急便が、普段1〜2日で着くものが5日から1週間かかっているものもあり、これはサンプルとか確認するものが中国⇄日本でなかかな届かなくて色んな業種の人が非常に困っていると思いますし、僕らも大変困っています。
なんか僕らからしたら中国と日本の飛行機会社でお互い話し合って、貨物便の飛行機を増便してくれよ!!って、簡単に解決するような気がするのですが?そういうことがなかなかうまくいかないのはいじましいです。JALとかANAだって仕事が増えた方がいいだろうし、海上輸送も同じく逼迫しているわけだから、日本政府も支援して荷物だけでもスムーズに往来するように手を打って欲しいです。航空会社も政府に圧力かけてくれ!!どうにかしてくれ!!需要があるはずなのに?仕事も増えるのに?簡単なことではないのか?
ほぼ出荷が終わった2日の夜に上海に戻りました。
- またか!
車の話をしていると、同じ敷地に住んでいてずっと働いてくれているWLさんの夫が嘉定区の上海ワーゲン(SAIC VOLKSWAGEN)に技術者として働いているのですが、国の電気自動車への移行、コロナでの車の減産、などが理由で日本でもありそうなリストラというか退職勧告というか,工場が崇明岛(CHONG MING DAO)に移転したのでそこに単身で行って働くことになったとのこと。行かない社員は実質解雇ということ。
ワーゲンも国が一気に電気自動車に舵を切ったことに不満タラタラの会社のはずです。電気自動車では遅れをとっていたので、生きていくためにものすごい勢いで開発しているとのこと。
以前彼が高性能の日本車のこと、そしてその技術はやはり高いので会社でもそれを参考に研究している人がいる、と言っていました。その話を聞いた時、中国も日本の技術力がすごいと思って勉強するわけだから、日本も中国の電気自動車が発達しているのはわかっているわけだから、それに移行するときにどういう問題があってどういう手を打っているのかとか中国を参考にしたり、学んだりすればいいと思いました。当然トヨタや日産もそういうことやっていると思いますが。
昨日昼、虹橋の駅の周りの日本料理の居酒屋に行った時、隣で飲んでいた上海で働いている(多分IT関係の)若い日本人が中国の人と話していましたが、中国はITは日本よりはるかに発達している〜〜とか聞こえました。僕らも素人目でもそうだよな〜とは思いますが、詳しい発達度やどの部分が特別に発達しているのか、、とか詳しいことはわかりません。この人達はそれを肌で感じている人たちかもしれませんね。そして僕みたいに焦っているのかも?そういう人はいくらもいるわけであって優秀な人もいるだろうから負けないように勉強しているのでしょう。自分も!!
我々の身近な世界に戻ると、
その居酒屋で一緒に食事をしたRさんはまだ“その2”を書けていませんが、ブログで書いたことある上海の日本商社で働いていた友人SX君の紹介で知り合った人です。食事とは言いつつ、これからどうやって協力してやることがあるかを意見交換するのがいちばんの目的です。
Rさんは我々上海嘉定区に近い江蘇省の昆山(KUN SHAN)で布帛の縫製工場を経営していて、年間10億円以上の主に布帛の商品を生産輸出しています。日本の専門店ブランドの布帛商品を多く扱っています。時代の流れで今は本工場(サンプル作成、最終仕上げとか検品をする工場)の社員は60人ほどしかいませんが、最大規模の下請けは江西省のかなり東側で350人規模です。他にも数や商品によって下請けはいくつもありますが、10億くらいまでいくと、マンパワーだけではやっていけませんのでこれを管理するシステムもしっかりしているのでしょう。そういう工場のことを具体的に、詳しく勉強すれば今の我々の何の管理体制もないセーター工場の役にも立つわけですよね。
とにかく頑張って書こう!
2021年10月4日