今中国で一番熱い果物、輸入チェリー!!

1月29日の中国の春節までは仕事でほぼ上海、蘇州での生活になるのですが、前回ドリアンのことを記事にしたとおり、2024年ベトナムとタイのフレッシュドリアンから基準値を超えるカドミウムが検出されるなど原産地の農場や中国でドリアンを扱う輸入商、卸売商も大打撃を受けてドリアン市場は大荒れでした。2025年になってもタイからのドリアンが中国税関検査不合格で返品され、特にタイのドリアンは現在市場からほぼ姿を消してしまいました。https://weibo.com/ttarticle/p/show?id=2309405073053406068892

中国に入る時の検査は去年より厳しくなり、時間もかかります。
ベトナムのガンヤオドリアンですが、売り場の中央から脇へ追いやられています。

では中国のドリアンの商売人たちは他の果物の商いに向かったか? 

みんながそうしたというわけではないですが、広州江南果物卸売市場の友達に聞いたり、ニュースや市場をみると、現在2025年1月5〜10日時点で時期の問題はあるとしても「果物の王様」ドリアンを蹴散らしてスーパーの果物売り場を席巻し、そしてTikTokなどのライブ販売、ネット販売でも最も”熱い”果物である輸入『チェリー』、中国語で 『车厘子Chelizi(チャーリーズ) 』を扱うようになった人が多いと思います。

去年の今の時期なら、冬のドリアンの季節ではないとしても、もっとドリアンがいっぱいあって、王様の面目は十分保っていました。

ワンダーモールのスーパー盒马(ホーマー)
路面店の果物屋
上海虹橋コストコ

ほとんどが今が夏である南半球のチリ(智利zhili)からのチェリーで、海路と空路で中国に輸入されます。ちょうど今頃からは同じ南半球であるオーストラリア、ニュージーランドのチェリーも入ってきます。

自分が果物の魅力に取り憑かれた、、、と前回書きましたが、会社でドリアンの輸入をはじめて、ドリアンのことを知るためにドリアンを食べるようになってから、果物屋を常に観察して中国のいろんな果物を食べるようになりました。それで去年の7月くらいにアメリカのチェリーを上海と香港で食べた時、こんなに美味しいのか!子供の頃それほど好んで食べていなかったさくらんぼとは全く違う大きさとカリッとした食感と、特別甘くもない味が非常に印象に残っていました。

12月くらいから上海の果物売り場でまた出会うことができて、チリ産のSantinaを買って食べて、品種や味、値段、品質のいい悪いなど興味を持ってきて色々調べる用になりました。上海事務所のある電車の駅から1つ手前の駅の初めて行った果物屋で、明らかに色の違うイエローっぽいRainier品種のチェリーと一緒に並んでいたSantinaとKordiaの3種類のチェリーをみた時、色の美しさに圧倒され、会社の女性からも「頭がおかしくなったのではないか?」と言われるくらいチェリーを買って食べまくって、ネットでもチェリーの話題をみるようになりました。

多分今後もいろんな品種を食べていって、チェリーの記事の続編を書くと思いますが、初めての今回は値段のことを少し話題にしてみます。

上の写真にもあるコストコ上海の最もいい場所で売っているチェリーです。
上の写真の上海コストコ同じ売り場です。
上の写真、盒马ホーマーのばら売りです。

コストコの箱売りの値段でみてみましょう。上海のコストコも日本のコストコも売り方は同じです。箱売りで、チェリーにしたら結構な量です。ただ、この12月とか1月は日本年末の歳暮のように、中国も旧正月前で贈り物として買う人も多いです。ちょうど贈り物で喜ばれる果物であって、値段もコストコで買えばリーゾナブルと言っていいでしょう。2.5キロはかなり多いですが、3代の家族や親戚で食べるとしたら食べれる量でしょう。

写真の上に値段の説明を書いてみにくいかもしれませんが、値段は流動的ですが一般的なSantinaやLapinsでコストコで買ったとすると250グラムあたり2Jの大きさで、18元(約380日本円)くらいで、ばら売りだとすると約26元(約550日本円)と買いやすい、値段です。

僕がコストコで買ったLabinsチェリー 2.5キロ箱、3Jと大きめなので189.9元です。
3Jの大きさで、これくらいの量で大体400グラムくらい
Santina /3J 2.5キロの箱

チリの2023〜24年のチェリーの輸出量は41万トン程度でそのうち37万トン(約90%)は中国が輸入しています。世界のチェリーの40%程度は中国で消費されているそうです。ここ数年毎年増加しています。それだけ輸入されているので、値段もこの程度で収まってみんな買えるということですよね。前に中国のドリアンブームの日本のニュースを話題にして書いた記事がありますが、今度は中国のチェリーブームのニュースが出てもおかしくないと思います。

東京の業務スーパーのフィリピンパイナップル
これも業務スーパーの輸入オレンジ
栃木県のイチゴとちあいか

日本と中国の収入とチェリーの値段のバランスを比較します。単純には言えませんが、例えば中国の人の平均月収を1万元(総合的にはもう少し低いはず。円安でこれも単純に比べれませんが、約20万日本円)と仮定したら、上に書いた通りチリからの輸入チェリー250グラムが中国のコストコで小さいのだと約18元(約380日本円くらい)、日本の業務スーパー(非常に安い、僕らにとってはなくてはならない食品スーパー)の輸入果物で、フィリピンのパイナップル1個430円、オーストラリア/南アフリカのオレンジ(多分)3つで538円と同じような値段感ですね。それが「とちあいか(栃木の国産いちご)」となると、4〜500グラムくらい?で税込754円と値段が結構高いな??という感じです。

これだけみれば輸入果物の値段は対給料に対して日本も中国も同じくらいのバランスの価格レベルのように思いますが、何か不思議感?を感じます。その僕が感じるこの不思議、の話題を次回進めてみます。

2025年 1月10日

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